愛知県薫物線香商組合 総会
日時 令和5年5月18日 午後15:00~
場所 名古屋クラウンホテル翠松館(橘)
司会 (有)三清本店 水野氏
令和5年5月18日に、名古屋クラウンホテル翠松館橘の間において、今年度の愛知県薫物線香商組合の総会が行われた。
新型コロナウイルスの影響で令和2年度は中止、令和3年度、4年度はリモート開催となったので実に3年ぶりの実開催となった。
理事長挨拶~事業報告の中で箕浦清薫堂・箕浦理事長は、冒頭、新型コロナウイルスの話題に触れ、コロナ禍で線香の売れ行きも厳しい状況が続いたが、5類になり、最近では以前の状況に徐々に戻りつつあると述べた。
また、昨年11月5日のお香文化の日に行われたお香のサンプル配りのイベントに関しては、1000セット用意したサンプルを1時間半足らずで配りきることができ、意外と若い方に興味を示してもらえたことを報告した。
このところ続く、原油や食品等の値上げの話題にも触れ、消費者が衣食住を優先して、線香等の嗜好品へ手が回らない現状を一緒に乗り越えていきたいと述べた。
最後に、長年当組合の事務局を務めていた中日本商業新聞社の廃業について報告した。
会計報告では、菊谷生進堂の菊谷氏より、収入と支出の内訳、繰越金などの報告と、令和5年度会費はすでに全社から徴収済みとの報告がなされた。
補足で箕浦理事長より、長年正会員であった中日物産の退会の報告もあった。
監査報告では、法泉堂の近藤氏が、領収書・請求書等の処理が問題なく行われていたと報告した。
令和5年度事業計画では、箕浦理事長がお香文化の日は、今年度も1000セット配る計画だと報告。大阪でのサンプル配りに参加していくことも今後検討したいと述べた。
補足で菊谷氏より、中日本商業新聞社の廃業に伴い、今後は三恵社が総会議事録をまとめ、HPで公開していく旨を伝えた。
【各社の近況報告】
●A社
5月いっぴに価格改定を低価格商品と超高級品で実施、メイン商品は秋ごろ値上げ予定。昨年売り上げは前年に対して微増。問題点として製造が逼迫している。
●B社
線香だけでなく全般的に、昨年秋より段階的に上がり始めた。今年の春も上がり、恐らく今年の秋も上がると思われる。毎日使うようなものは特に値上げが難しいので、パッケージやJANコードを変えて、内容量を変えるなど、小手先の対応にならざるを得ない。家族葬などが増え、線香の消費量は減っているのでフレグランスなど違うところで需要をのばす必要を感じている。
●C社
今年の2月にほとんどの商品で価格改定を実施、進物の需要は高まっているが、進物は予算を決めてくるお客様が多く、今回の値上げでジャストプライスの商品がなくなってしまった。お盆には難しいかもしれないが、年末にむけて価格を見直していきたい。
●D社
代替わり。1月に値上げを実施。日常に戻った久々のお盆には期待している。淡路島は求人倍率が非常に高くなっており人手不足やメーカーや下請け、内職の高齢化、後継者問題が深刻。線香の供給能力が極端に落ちてくるタイミングが中長期的にやってくる恐れがあり、雇用と人材育成が課題になってくる。
●E社
4月から値上げを実施。2月3月買い込みがあったが、お盆までには消費してもらい、お盆の売上は期待したい。淡路島の人手不足の問題もあり、進物やバラ線香何点か終売した。共通の資材を使用するなど効率化を進めていく。
●F社
4月から値上げを実施。進物は価格維持。消費者の反応はこれからだが、受け入れてもらえればと思っている。話は変わるが、メルカリなどの転売で、包装が雑だったり、中身が一部抜かれていたりなどのトラブルがあった。転売対策も検討していきたい。
●G社
4月から値上げ、2月からお客様には告知し、5月現在ではお客様にも周知できている。淡路島の人手不足が深刻という話があったが、仕入れ先の桐箱や水引き屋等もその問題に直面している。今までのように注文しても中々こないので、余裕をもって資材を発注しないといけない状況。
●H社
4月から値上げ。昨年10月頃から観光がもどってきていて、4月中頃まで忙しかった。人手不足もあり、土曜日も仕事をしている状況だった。箱がこないなどで納期遅れが発生している。納期に関してはこれからもご迷惑をかけることもあるかもしれない。香・未来 の会に関して、例年通り大阪の難波で4/14に約2500のサンプル配りを実施した。外国人が多かった印象。来年度のサンプル配りはしないかもしれない。
●I社
昨年のはじめ頃値上げを実施。売上としてはコロナ前くらいの水準に戻ったが、原料の販売をしているので、為替の影響が大きく利益率は下がっている。お香(線香)自体が仏具の業界以外でも認知され、アロマ等の需要が増えてきている印象。白檀はインド・インドネシアからは将来的に入ってこないかもしれないので、オーストラリアで植樹を行っている。将来的には白檀が潤沢に入ってくるようになると思う。世界において日本の地位が低く(日本が一番安く)なっている。人手不足は栃木や大阪でも深刻になっている。
●J社
1月から値上げ、お彼岸は閑古鳥が鳴いていた。お盆商戦に向けて在庫を蓄えている状態。
●K社
販売店の立場でいうと、コロナ前・後でお寺様・檀家様とのお付き合い、葬儀の仕方が様変わりし、マーケットや付き合い方が小規模になっている。小さなお葬式に代表されるように、低予算でいい、行けないから、進物だけ送ればいいという人が増えている。いただいた側も家庭内在庫をメルカリに出したりと、時代が変わっている。業界として家庭内在庫をどうすれば使っていただけるか考える必要がある。
●L社
近所の仏壇屋や商店がつぶれて、お客様が流れてきている。お香を必要としている人は確実にいるので、そういう方をフォローしつつ、若い人や外国人にもアピールできる商品があるといいと思う。
●M社
自社ブランドをどんどん追加して、複雑なラインナップになっていたり、価格設定がおかしい商品があったりとしたので、値上げを機に見直している状況。秋ごろから値上げしていく予定。箱・資材関係の製造が厳しい状況。価格は上げたいがお客様の反応がシビアなので困っている。自社ブランド商品リリースから1年もしない内に、原価が大幅に上がっている状況。売上自体は好調なので、お客様の求める商品開発ができればまだまだ需要があると感じている。数年前からワークショップの講師依頼を受けているが、昨年から大河の効果か依頼が増えている。これまでお香に縁がなかった人にお香に触れていただける機会でき、参加者の反応も良かった。まだまだできることがあると感じられる1年だった。
●N社
値上げはしょうがないという風潮があると感じている。仏壇・仏具の値上げのほうが厳しい状況なので、線香にお金がまわらない状況。進物は価格帯にあったものを進めるので難しいと感じている。使うシーンも減ってきているので値段を下げて、買いやすくし、その分来店頻度を増やしてもらうなど、色々考えなおさなければいけない時代がきていると感じている。売るだけでなく、売った後どう使ってもらうかまで考えていく必要がある。小売りとしては宗教よりも趣味の方の方が安定して購入していく。若い方意外に気に入ったものは値段を気にせず、気に入ったら買う傾向がある。重要なのはパッケージ力だと感じている。
●O社
値上げ前にまとめ買いがあったので後が少し不安。葬式の様式が変わり、お供のお坊様が葬儀に呼ばれなくなり、線香を買うお金がないといわれることもある。運送料や紙など値上げ、仕入れ先の廃業など厳しい時代だが頑張っていきたい。
●P社
多様化をすごく感じている。仏事と趣味が入り交ざった使い方をされる方が増えている。特に東京はそういった方が多く、データを見ても、東京は7割が趣味、名古屋は45%以上が進物と、地域のよって全然違う。若い方は値段を見ていないという話があったが、アクセス解析をみても、若い人は見つけたら買うといった行動をとるので、値段を見ていない、比較する時間がもったいないという思考なんだと思う。資材の値上げに関して、段ボールは3回目の値上げ、たくさんつくっても値段が下がらない状況。送料は維持できている。人手不足に関して、手当を増やしてもなかなか採用ができない。インボイス制度への対応を進めており、補助金を利用してシステム導入予定。6月末にはテスト運用、7月中旬には運用開始。
●Q社
卸販売がメインの中で、価格改定に関しては、小売店さんに受け入れてはいただいているものの、一年に2~3回と変わってしまっている状況で、混乱を招いてしまっている状態。電子型の線香、ローソクが増えている。購入者の年齢層は高い。給料が変わらないなか物価が上がっているので、購入量だったり、安価商品への切り替えられているなどの話をきく。ローソクに関しては特に洋ローソクの原料高が顕著。和ろうそくも4月に値上がっている。当社はエリア・販路の拡大(お土産・道の駅等)に力を入れている。コロナがあけて、徐々に営業活動を増やしていき、こまめに対応ができるようにしていきたい。